2009年8月 2日 (日)

「人生に乾杯!」

ハンガリー映画というのがまず一番最初に興味をひいた。

(日本にとって)マイナーな国の映画が公開される時点で、すでにかなり選別されてきているので、こういう映画はほぼハズレがない。

さらに内容もかなり面白そうな感触だったので、興味2倍。

期待通り、その場の空気がにおうような、雰囲気のある画面や物語展開、そして特に東欧的な?したたかさやシニカルさといった感じが、笑いを誘う演出でうまく出ていて、かなりよかった。

おもうに、(特に近代)厳しい歴史を経てきた国の映画に現れる“笑い”は、その根底にものすごい強靭さを感じたりするところがある。そのへんが欧州系映画のたまらん魅力、かなあ。

そして意外だったのが、センスのよさ。ときどきはっとするほどスタイリッシュだったりする。これがハンガリー?(失礼)とか思ってしまった。

メインの主人公は老夫婦だが、脇役まで繊細に造りこまれていて、並行する警官カップルの動向もけっこうおもしろい。

オチは予測できた(つうかこうでなければがっかりだ)ので、もうちょっと明確にしてほしかったなあ。(バラトン湖にたたずむ2人のバックとか?)

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2009年2月21日 (土)

「おくりびと」

映画館のタダ券が期限切れ寸前だったので、行ってみたら選択肢がなくて観た。

ネタもいいし、前半の展開はけっこういい、のに、後半からべたべたな過剰演出。BGMとかフラッシュ効果も、あ~あ、ってかんじ。これではもう、泣かせてやるぞってみえみえのお涙ちょうだい映画やんけ。なのでかなりもったいない作品になってしまっている。こーゆうのは韓国ならうけるんじゃないか?

アカデミーとかいうと大騒ぎするが、あれ取るのは駄作って意味だし・・・

とはいえこの内容が欧米圏で上映されることには、それなりに意味はあるかと思う。

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2009年1月 7日 (水)

「吠える犬は咬まない」

では「吠えない犬はかむ」話か?というとそうではないが。

どたばたでマンガチックだが、韓国社会がよく見える、辛辣なコメディとしてはかなり傑作。

犬食文化があるからこそ成立するので、他国では作れない話か。でもってこれがかなりいい味?。

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2008年4月 6日 (日)

「モンゴル」と「ライラ」と「カスピアン」

ひさびさに友人と映画。しかも2本一気に観る。

「モンゴル」

友人は主役俳優が観たかったようだが、東洋史学科出身の自分としては見逃せないネタ。実際、かなりきちんと歴史考証もされた内容で、スピーディかつエンターテイメントに撮られていた。アクションもがっつり、美術も小道具も重厚、なにより中央アジアの遊牧民の文化や風俗を重視して、そっちの視点からの物語になっているように見えたのが一番よかった。

衣装、小道具すべて、こぎれいだったり作り物っぽいところが見えず、隅までしっかりこてこてどろどろの質感。現地俳優(エキストラ含め)たちの素朴な感じがまたよろし。なにより子役と主役の女優さんのきれいな強い目、たぶん演技だけでは出ない魅力みたいなもんか。ジャムカ役の中国人俳優がかなりいいかんじで、これが大阪やったら天王寺あたりを闊歩してるやくざみたいなんだが、モンゴル平原だとまさに遊牧の武将、てかんじ。監督の彼に対する思い入れが強いのか、キャラが立ちまくってて主役を食ってた勢い。いや~しぶいっす。

最後の合戦場面はさすがの迫力で、ここ最近で一番面白かった。やはり三国志とかと通じるものがあるのか。俯瞰で描いたところが、戦略とかもよく見えてかなり面白かった。あの勢いで騎乗して二刀流?モンゴル騎兵ちょーかっこええ~!そりゃ世界を征服できるやろ~って。ゲームとかでまねするやつでてきそうだなあ。エンドロールに流れるホーミーハードロック?は必聴。

「ライラの冒険」

ニューラインらしい、原作に忠実な作り。CGはお約束なので丁寧に作っていて当然か。気球はなかなか意表をつくデザインで面白かった。俳優もイギリス系で占めているし、まあこのままいけばいいんちゃうの、という感じだ。2部と3部はかなり複雑になるんだが、原作どおりにやるんかな?次回作に出てくる準主役の男の子も、大型新人!とか使ってでっかく宣伝するんだろうなあ。

「カスピアン王子の角笛」(まだやってないけど、予告で観た分だけ感想。)

宣伝文句を見て、そんな話やったっけ、と首をかしげる。単純な話を2時間にふくらますにはなんか現代的なテーマが必要なんだろうけど。児童文学の映画化が最近乱立しすぎでちょっと辟易している。今読み返すと、ちょっとこの作品の主題とはちがうけど、熊におそわれかけた後のルーシィの台詞が一番印象に残ってしまった。作者もなにげなく入れたような一言なんだが、一発ぴりりと決まっている。と思う。

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2008年3月15日 (土)

「ナイロビの蜂」と「ダーウィンの悪夢」

アフリカ関連の映画を2題。

一方はサスペンスドラマ、もう一方は丁寧なドキュメンタリーで、どちらもアフリカ諸国を食い物にしている欧米アジアの先進?諸国を告発する内容。

「ナイロビの蜂」は、医療支援と称して、アフリカ諸国の貧困層が新薬の実験材料にされている、という事実の告発活動側と、それを闇に葬ろうとする権力側との闘いが描かれている。前半はサスペンスでけっこう引き込まれる。後半はちょっとB級アクション化してしまうのだが・・・実際似たようなことがなされていても不思議ではないな、と思わせる迫力のメッセージドラマだった。

「ダーウィンの悪夢」のほうは、タンザニアのヴィクトリア湖周辺が舞台のドキュメンタリー。漁業が盛んで加工魚の輸出も活発なのに、なぜか現地の人は限界の貧困状態。その不可思議さ、理不尽さを追ううちに、この輸出サイクルが、戦争需要にからむ“死の”商品流通システム、だということがにおってくる。貨物飛行機は武器を積んで途中の国に降ろし、空のままビクトリア湖へ寄り、加工されたナイルパーチを積んで先進諸国へ運ぶ。当然日本も大量輸入国のひとつだ。ヴィクトリア湖はこの肉食魚のせいで生態系が崩れ、他の生物が激減して限界状態らしい。琵琶湖がこんなことにならないよう願うなあ・・・ドキュメンタリーらしく淡々とした客観的な映像が続くが、そのリズムで、ひたひたとせまる事実の恐ろしさ。最近話題の食品安全問題ともイメージは重なり、回転寿司や白身魚フライはもう食べられなくなる。

個人的には一番恐ろしい(こわい、じゃなくて)と思ったのは夜警の男へのインタビューシーンだった。

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2007年10月12日 (金)

「酒井家の幸せ」

まだまだ「複雑に絡んだ現代社会に鋭いメスを入れ」られない、中学生の男の子の物語。ひっかからず素直に見られる。

特に、「きまずーい雰囲気」の場面がうまい。しかもこの映画、こんなことあるある、と同感してしまう「気まずーい場面」の連続だ。そして、気まずい「本人」はいたたまれないものだが、「他」から見るとかなり滑稽なことだ、と気づく。

話の舞台は伊賀上野、地方色をちゃんと出しているのがいい。地元映画監督といえば、四日市の瀬木監督の作品があるが、話に無理があるのと、アート系描写?を入れてしまってテンポが悪く失敗しているのに比べ、展開も描写も違和感がなくていい。

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「かもめ食堂」

この映画でわかるのは、日本人の大多数が抱いている、であろうフィンランドのイメージ。フィンランドそのものを知ろうと思っても無駄である。(笑)。でもって、自分の持つフィンランドのイメージとはどうもかな~り違うみたいだな(汗)ともわかる。この映画、逆にフィンランド人に見せて感想をきいてみたいもんだ。これ見て日本のことがちょっとは感じられる?と。

で、最初の淡い期待を裏切られつつ見ていたのだが、これはこれで面白い。主要な登場人物が30歳代後半以降~の女性3名、というところもいい。たいていそんな世代の女性といえば家族とか人間関係のしがらみといったものでからまりあってそうなものが、この話ではそんな気配もまったくないのがいい。きもちのいい距離感、ほんとうの「個人」と「個人」のつきあいというか、そうしたものを描いているところがいい。社会が「大人」だなあ、と思う。

そういう「大人の社会」というのを肌で感じたのは、北欧の国々だったかも。この映画全体に流れるとぼけたユーモラスな雰囲気もいい。(やはりこれはカウリスマキの影響?)物語の浮遊感がでてファンタジックになっている。

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2007年7月11日 (水)

「ボルベール」

 冒頭からラ・マンチャ名物?の強風のなか、気っぷのいいスペイン語の飛び交うお墓のシーンですでに不穏な予感。しかし人間関係を把握する暇もなく、かなり早々に夫が娘に殺されて、これはスペイン版アウトか?と思ってどきどきの展開になった(つーか監督見てるよなあ?)女性が主人公で、こういう展開になって、常識的にかんがえると対応は似てくるか。

それだけでなく、ほぼ同時に伯母さんは死ぬし、その向かいのおばさんも癌告知やし、悲劇のジェットコースター?アウトと違うのは、そんな状況でもだれも逃げ出さないことだ。タイトルからして「帰郷」なのだから。人殺そうが死体隠そうが、毎日買い物しないといかんし飯食わないかんし。女は強い、そのまんまの映画。

しかし中盤、いきなり車のトランクから主人公の母親が出てきたのには絶句。宮崎アニメのスーパー婆さん登場か?ここから映画はサスペンスからギャグタッチになった。わかっててB級化するところもラテン系?

 にしても「男」は話の展開上必要だが、実はほっとんど関係ない。終始おんなの視点で話は進む。

 主役のペネロペが、まさに「無駄に美人」なので浮いてしまいそうなところ、実に楽しそうに「おばちゃん」を演じているのでうまくはまっている。ドスのきいた低めの声でまくし立てるのもいいし、こてこての厚化粧に補色+柄×柄の派手派手ファッションも、特に大阪のおばちゃんに親近感大、だろう。(でも絶対高そう。きっと全部有名ブランドだわ)彼女のほかの出てくる女性たちすべて、おしゃべりやファッションや生活のディティールを丁寧に描くことで、生活感に密着した視線を維持していて、それが人生の悲惨に対して、地に足のついたバイタリティで乗り越えたる!という勢いを加速させていて小気味いい。

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2007年3月 6日 (火)

グルヌイユにハッピーエンドを!

「パフューム」観た。原作は読んでいない。舞台はフランスだが、緻密で几帳面なドイツらしい作品感。一番の売り文句「匂いの映像化」は残念ながら成功していないかもしれない。でもそんなことはあまり関係ないんちゃうか、と思うほどリアルで美しい映像。あまりにも違和感のない特殊映像がすごい。画面からは全くわからないので、この画面は現実には撮れないだろう、という状況から判断するしかないぐらい。

物語の後半の舞台、フランス南部の風景が美しく、重苦しいパリから出てほっとする。丈の低い灌木の続く丘陵地帯が棚続く景色の拡がりや、ラベンダー畑の丘陵地。植生的にフランスにしては南方かな?と思ったのだが、パンフにはスペインロケをしたとあったので納得。

話は、孤独と愛のむくわれない話、美しい題材と画面に、哀愁感が引き立っていた。

展開としてはすこし期待はずれ。その理由は以下のとおり。

原作が邦訳されたのが88年、すでに欧米ではベストセラーだったという。当時はこういう理由(いわゆる猟奇的)での犯罪は衝撃的だったかもしれないけど、いまや通常の範囲内。自殺オチも展開からすぐ読めるし、ちょっと新鮮味が欠ける。猟奇的殺人には“本人にとっては”純粋で美しい動機がある、という、こんな題材に共感を持って描けるようになったところが現在的とはいえるか。

もうひとつは、この映画の展開にそって期待させたのは、主人公が最後の犯罪を犯す寸前の、その心情描写にあったから。彼女1人を追う主人公の丹念な描写が続いて、しかも決行寸前でお互い目が合うし。犯罪者が被害者と、少なからず意思疎通する瞬間、最高の緊張が走るはず。小説なら一番のクライマックスになるだろう場面。ここではやはり材料の彼女たちと、目的の彼女との違いを見せてほしかった。せやのに結果は他の犠牲者と同じかよ。ちょっとがっかし。

 それに、あんなに危険なものは女が手にしたほうが絶対面白いよなあ。つーか最後の彼女のエキスを足したらあんなことになるなら、生きてる彼女がつけたほうがより効果的になるんちゃうのん?そしたら話が変わってくるで。つまり彼は寝室の彼女の体臭でひらめいて、殺さずに香水をつけさせる。もともと意に染まぬ結婚を強いられていた彼女、効果覿面で2人はラブラブ化(爆)そこに親父が登場して主人公捕縛。処刑場には、執行ぎりぎりに香水を身につけて彼女が登場。で後の展開は一緒で、二人は逃走。香水は行方知れず(もしくはいつしかヴァチカンにお蔵入りで、後にダン・ブラウンの小説でちょっと解説されたりする。)なんてハッピーエンド。もう大爆笑やな。

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2007年2月22日 (木)

また「ルワンダ」

職場の人権研修で、夕方5時半から映画鑑賞会。幹事をしていたのが同じ事務所の人だったこともあり出席したら、映画は「ホテル ルワンダ」だった。うお~2回目。

2回目観ても、やっぱりすごかった。どうなるかわかっているのに手に汗にぎってしまう。カメラワークも脚本も、練りに練られているのがよくわかる。なにより、自分の前や横で観ている人の反応が興味深くて、かえってなんだか冷静に観れた。隣の人なんか、ほんとに生真面目な人らしく、めちゃめちゃ画面に食い入ってるのがよくわかってしまった。きっとかなり肩がこっていたに違いない。

ちょっと余裕ができたのでおちゃけていうと「生き残りコネと賄賂大作戦」な映画なんだけど、それは自分だけではなく周囲の人々ひっくるめてありったけ、というところが感動させる要素。やることは賄賂だけど、その行動の背景には人間としての誇りと品格にあふれた意志がある。

ここ一番の台詞はやはり「電話を通して相手と手をつなげ。この手を離されたら死んでしまう、と訴えろ!」ですかね。

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2007年2月 5日 (月)

「どろろ」(映画のほう)

「どろろ」観た。素直に面白かった。出来がいいだけにアラが見えてもったいない。その分酷評も多いのかもしれない。でも、素直に面白い!と思える邦画なんて、本当に久しぶりだった。もともと漫画なんだし、伝奇ものだし、B級にしか分類されそうにないし、ならば画面の勢いに飲み込まれて楽しめること、はとても重要。そうした意味での評価は十分高い。

基本的に、いい映画というのは「言いたいことが真っ直ぐ伝わってくる」

これが重要だと思っている。ので、よっぽどのことでないかぎり、重箱の隅についてはとやかく言わない。この映画のいいたいこと、ポスターの文字のまんまやったし。

もともと大好きな「どろろ」なのだが、原作と映画は別物。というか、どうせ原作のあるものを映画にするのなら、どれだけ深く解釈して、格闘して、さらに新しい表現や、テーマを表現できるか、ではないかと思う。いくら映画は観るものといっても、映像だけでは納得せんもんね。画面がちゃちくても感動する映画、名作はたくさんある。

最近好きな物語を映画化されまくってしまっていて、半分あきらめ半分期待、の連続なので、最近は達観してしまっている。それでもこれはかなりOK !といえるのでうれしかった。

あとこれを見ていて思ったのは、昨年の「ゲド・・・」はきっと同じことが言いたかっただろうに、やっぱり手塚ネタにはかなわなかったな、ということ。

原作のもうひとつの大きなエピソードがまったく使われていなかったのは、やはり2をつくるつもりか?そうするともう原作からはみでてしまって恋愛路線になるな~きっと。(どろろ役は背面○○○シーンが必須)どーするんだ~?

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2006年12月 5日 (火)

「太陽」

シネコンのタダ券がある。ので土曜に行ってきた。見たのは「太陽」。事前にWebで調べてみると、普通なら都会のミニシアターでしかかからないような、アート系作品を、こんな田舎のシネコンでやっていたので即決。観客は当然ながら、自分を含めて4名!貸切みたいでうれしいな。

この映画、内容については、言及するのはとっても難しいのだが、日本人では絶対に取り扱えない題材だったからこそ観たかった。ロシア人監督がどんな解釈をしているのか。

なんか、一般の日本人よりわかってるんちゃうのん?とか思ってしまった。つっこみも入れられない自分の無知を恥じ入る次第。ドキュメンタリーを撮ってきた監督だけに、綿密だし違和感もまったくないし、そういうところはさすが。賛否両論あるだろうけど、普遍的なテーマとして、背負いきれないものを背負ってしまった個人の苦しみと悲しみ、を表現したものとしては秀逸だし見る価値はものすごくある、と感じた。乱暴に言ってしまうと溥儀を描いたイタリア映画「ラストエンペラー」と同じですよね。(こっちは派手なエンターテイメントやけど)

パンフの解説にもあった悪夢のシーンは、恐ろしいのに美しい。個人的には、最後のほうの、月を見上げて人間宣言の内容を反芻するところが、特に悲しくて美しいので好きですね。

もっと歴史を勉強しないといかんです。

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2006年11月21日 (火)

「ホテル ルワンダ」

必見、必見。これを見なくては人生ソンするって!

見終わって、とにかく誰かにしゃべりたくなった。

数少ない貴重な、歴史に残る1本だと思う。

オープニングは穏やかにはじまるが、一気に迫力の展開へ。

あまりにも圧倒的な、緊迫感。画面に引き込まれる。

手に汗握りながら、時々これは映画や、と言い聞かせないといけなかった。

観終わって、全員ぐったり。知らず体に力がはいっていたらしい。

座っているだけだったのにものすごく疲れた。

こんなに強烈なのは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」以来だったわ。

感動した、泣けた、なんて甘すぎ、おこがましすぎ。

果たして自分がこんな状況において生き延びられるのだろうか?

生きることの根本、ってなんだろう。しかも人間らしく。

「信じること」と「あきらめないこと」を行動にだせるのか?

時々思い出して自らを戒めようと思う。

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2006年11月16日 (木)

「パッチギ!」

まーよーするに、どつきあいばっかり、(笑)の映画。

見慣れた京都の風景がいっぱい出てくるので楽しい。

ロケ場所がほぼわかるので変なところで受けてしまった。

話はエンターテイメントの王道、要するにベタ、な展開なのだが、

言いたいことがはっきりしている場合、この方法は直球で強い。

時代設定にも似合っているのか違和感もあまりなかった。

60年代後半、いうてもまだそんな昔ではないのに、映画の中の、

その当時の皮膚感覚は、現代とは違う、ということをつよく感じさせた。

それでも地続きであるのは間違いないんだが。

この映画での台詞は、「歌っていけない歌などない!」ですかね~

それこそベタすぎるけど、今回はあまり覚えてないので堪忍

言葉にできない、見えない壁はやっぱパッチギでしか突き破れないのかも。

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2006年10月30日 (月)

「プラダを着た悪魔」~見た目が十割の世界で~

ブランドもん、自分が着るのは全然興味はないが、見るのは好きだ。

「ファッションは世界を変える力を持った芸術」という台詞があったが、それには共感する部分もある。

しかし画面で走り回る俳優の着ている衣装を瞬時に判断できるほどではない。

となるとしぜん物語に集中してしまう。

軽めのテレビドラマのような展開なので深く考えてはいかんのだろうが。

本人は不本意なのに、もともとの実力と努力してしまう性格で、周囲に認められていく、という恵まれた物語。

でも長続きするかどうかは、本人がその仕事に関して真実やりがいをもっているかどうか。

印象にのこった台詞としては、職場で忙殺される日々について、彼氏にいいわけを繰り返す「仕方がない」。

考える暇すら与えられないような職場では、その激流におぼれないようにするだけでも大変。自分のせいじゃなかったの、そういう状況を体現している台詞だ。

ところがそこでうまく乗れるようになってくると、けっこう楽しくなってきてしまうもの。「仕方がない」「自分のせいじゃない」といっていても、自分の願望や意志がそこにまったく含まれていないのか、といわれると、そうではなくなっていく。結局自分がどう行動したかによって周囲からは判断されるのだ。最後に「悪魔」な上司にそのことをつきつけられ、自分に似ているとまで言われて、外見だけ合わせていたはずの主人公が中身までその世界に染まりつつあることに気づかされる。

そこで立ち止まり、本来のぞんでいた自分に向かって、方向転換できる強さ、がテーマのひとつかな。

とはいえ、その世界で君臨し続ける「悪魔」な上司のかっこよさも十分魅力的で、ここにいてもいいやん、とも思わせてしまう。ファッションという世界の、きらびやかさと華やかさで人を惑わす本領発揮、というところかもしれない。

実際には、自分には絶対無理。まあその異常さがネタになっているのだろうけど。サイズ6がどれくらいなのかは知らないが、べつにそれのどこが悪い、とか思ってしまう。主演の女優だって、実際は絶対細いやろ。

ダイエット中の登場人物の台詞「炭水化物なんか食べてる人に!(同情されたくない)」は笑ってしまった。ちゃんと食べないと骨折なんて治らないのに。

でもって最後に少々重箱の隅、をつっつくと、

「悪魔」な上司に実力を本当に認められた直後、その場を去る決意を決めた、という展開はいい。でもそれを表現するのに、携帯池ポチャは非現実すぎ。しかも海外出張中やろ!自分なら日本人らしく控えめに?電源OFFぐらいの演出にするけどな~。

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2006年7月10日 (月)

「モンスーン・ウエディング」

「モンスーン・ウエディング」観た。

ミーラ・ナイール監督でヴェネチア金獅子賞ならはずれっこなし?

前々作?の「サラーム・ボンベイ」がよかったので前から観たかった一本。

インドで結婚にまつわることといったら、話にならんぐらい悲惨なことのほうが注目されがちだが、監督自身が自己流マサラ・ムービーといってただけに、軽めで明るいタッチだった。インドの上流階級の家庭の話なので、やっぱ派手で豪華でお金持ち。面白いのは上流家庭は会話が英語なのに、使用人同士はどうもヒンドゥー語で会話しているところ。

結婚式前のどたばたと親族一同がそろうと起こる確執、複数の恋愛模様が上流家庭ラインと使用人ラインで同時進行するところが面白い。どんな国でも同じようなことがあるよなあ、と共感できるのがいい。

父と娘の関係を強く描いているところが「ベッカムに恋して」と共通するのだが、

インド社会ってそういう傾向があるのかもしれん。

この映画で印象に残った台詞は、主人公がサリーを買いにいった店の、主人の売り文句。

「この生地はいいですよ。すごくなめらかでハエも滑って寄り付きません」・・・

・・・インドっぽい。

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2006年5月19日 (金)

「春の日は過ぎ行く」

テレビで映画「春の日は過ぎゆく」をやってたので観てしまった。

そのなかにでてくるおばあちゃんが、主人公をなぐさめる台詞が最高だった。

「つらいんだね。バスと女は去っていったら追うものじゃないよ」

きっと監督はこのひとことのために映画とったんちゃうんか?と思ってしまった。

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